ロルフィング®
何が変わる?

「ロルフィング®とは、なんですか?」

ロルフィング®を端的に言い表すと、「筋膜に働きかけ、重力と調和するバランスのとれた身体を目指すもの」と言えるでしょう。
しかし実際のところは、一言で言い表すことは難しいと思っています。
それは、その方のニーズによって、セッションに多様性が生まれるからです。 しかし多様性はあれど、ゴールは同じです。

「今よりも心地よい身体と出会うこと」

山登りを例にあげてみますと、山に登る際、様々なルートの選択肢があるかと思います。
A,B,Cどのルートを通るのか?
途中で一泊する場合もあるかもしれません。

どれを選択したとしても、頂上を目指すことに変わりはありません。
「今よりも心地よい身体と出会うこと」という大きなゴールを目指し、その方のニーズに合った方法やルートを選択します。
姿勢に焦点を当てる方、ダンスの動きの改善のための身体の使い方に焦点を当てる方、心身を育む器としての身体に焦点を当てる方、様々な道を通ることが想定されます。

では、実際にどのようなコンセプトの元にセッションを行うのかを、4つのキーワードを軸にご紹介します。

ロルフィング®
4つのコンセプト

Structure:構造

「猫背が悩みである。」

ロルフィング®を受ける受けないに関わらず、日常的に多いお悩みだと思います。
筋膜(腹膜や骨膜や脳内膜も含む)の観点より原因を見ていくと、多くは肩や胸部の筋膜が不必要に緊張していることが原因です。
前面が常に短縮していることにより、結果として背中側が引っ張られた状態で固定されているためです。

では、なぜ肩や胸部の筋膜の過緊張が生じているのでしょうか?
それは筋膜連鎖により、体中のユニットが相互に影響し合っているからに他なりません。
足底が上手く機能していない、もしくは膝の過伸展などによる影響が、肩や胸部に繋がっています。
ストレスによる胃腸の不調や慢性疲労症状に見られる副腎疲労などの影響が、腹膜を介して筋膜や骨格に繋がっています。
PC作業による目の過使用が、頚部のアライメント不良を引き起こすと同時に、上肢のユニット全体に悪影響を与えている場合もあります。

これらが複合的にリンクすることにより、現在の姿勢は形作られています。
関係する真の原因を一つ一つ解きほぐしていくことにより、望ましい姿勢が達成されるのです。

Structureとは、これら「筋膜が形作る体」という構造面にフォーカスしています。

Coordination:使い方

「脱力の感覚が掴めない。演奏中に肩が上がっていると指摘される。」

ピアニストの方のセッションにおいて、よくいただくお悩みの一つです。
脱力をするために上がっている肩を下げたい。そのために、肩を下げるための筋肉に力を入れている。
これは脱力ではなく、力みの上塗りに他なりません。

脱力のために必要なことはたった2つ。

  1. 今まであまりフォーカスしてこなかった所に焦点を当て、感覚を養う。
  2. その部位の適切な使い方を再学習し、感覚を訓練する。

文字にすると当たり前のことのように思われるかもしれませんが、自分自身で自分の盲点に気づくことは経験的にとても難しいと考えています。

気づけているならばすでにその問題はクリアしているでしょうし、盲点だからこそ気づかず、堂々巡りや力みの上塗りを繰り返しているのではないでしょうか。

そして、問題の箇所にフォーカスし過ぎることも、問題をこじらせてしまう原因となります。
ピアニストの脱力を例に挙げると、肩にフォーカスするのではなく、頚や口腔内や背中の感覚を養い、適切な使い方の再学習を行うことにより、結果として肩の脱力が生まれるのです。

Coordinationとは、「盲点となっている感覚の再学習」にフォーカスしています。

Perception:気付き

「バレエで片脚立ちのポーズが安定しません。」

脚を使う動き全てに関わる骨盤や股関節の骨格をしっかりとイメージできているでしょうか?
そのイメージを固めた上で、自分の内的な身体感覚へと落とし込んでいく必要があります。
ロルフィング®といえば筋膜リリース、のようなイメージが定着しつつありますが、膜の視点となる骨へのアプローチも同時に行っています。

例えば、セッション4にて行う骨盤底へのアプローチは、骨盤底筋群と言われる骨盤下部へ働きかける際に、恥骨や坐骨の骨感覚を明確にします。
なんとなくぼんやりとしていた骨感覚が明確になるだけで、前屈などの柔軟性が大きく改善するケースが多々あります。

セルフケアの極意とは何でしょうか?
それは、崩れた時に気づける指標を持っているかどうか。
そしてその指標があったとして、その崩れに気づける感覚が適切に働いているかどうか。
この2点であると考えています。
さらに言うならば、身体の心地よさに関連づいた指標であるのかどうか、というのがとても重要です。

では、身体の心地よさとは何でしょうか?
それは、座位や立位という重力下の姿勢において、どのように身体を位置付けることができるのか、であると言えます。

では、身体を位置付けるとは何でしょうか?
例えば、立っている時、静止しているように見える身体も実は常に微妙に揺れ動いています。
その微妙な揺れ動きの中で最適なバランスを探っています。
動きとは、微妙な揺れ動きの中で最適なバランスを見つけ続けることであると言えます。
つまり、身体を位置付けるとは、一瞬一瞬の動きの中で、最適なバランスを見つけ続けることだと言えます。
最適なバランスとは、外的な良い姿勢のような目安も大切ですが、自分自身が心地よさを感じられているかどうかが最も重要な指標となります。

Perceptionとは「身体への気づき方を高めること」にフォーカスしています。

Meaning:見出す

「筋膜が形づくる体」へアプローチし、「盲点となっている感覚を再学習」し、「身体への気づき方を高める」というループを、10セッションの中で繰り返していきます。
ニーズに沿ったセッションでこのループを繰り返すプロセスの中で、変化に対しての様々な気づきが得られ、その変化を様々な方法で認知できることとなります。

例えば、『姿勢の悪さは改善することができ、身体にはまだまだ可能性があるのだ』と。
例えば、『肩こりの原因は頚の緊張にあり、その真因はストレス下における無意識のパターンにあったのだ』と。
例えば、『柔軟性がないのは、間違った立位姿勢による不自然な呼吸のパターンに由来するものだったのだ』と。

身体のクセや使い方を見直し、新しいつながりを再構築する際に、これらの意味の結び付きが新たに見出されます。
体が変わることにより、そこに新しい世界が生まれ、目の前に広がる現象を新しい文脈に沿った認知で理解することとなる、と言えます。

Meaningとは、「変化の先に新たな意味を見出すこと」だと言えます。

ロルフィング®
世界が変わる

「姿勢を良くしたい」という願望を持っていらっしゃる方は多いと思います。
それでは、いったいなぜ、姿勢を良くしたいと考えているのでしょうか?

おそらく「姿勢を良くする」とは、願望ではなく目的であり、その先の願望を明確にすることが大切です。 競技力の向上のため、ビジネスでプレゼンをするような場面で堂々とした振る舞いをするため、若々しく年を重ねていくため、など、もう少し掘り下げてみると、姿勢を良くするその先にある願望が明確になってくると思います。

競技力の向上であれば、外的な姿勢が良く見えることよりも、内的な身体操作の感性を養い、より自由に体を使えることにより達成されます。

自信に満ちた堂々とした振る舞いなどのコミュニケーションに関わることは、胸と頚のアライメントを整えることに加えて、実際のプレゼンの場においても適切に胸郭と頚を使えるように、体と心の使い方を学ぶことにより達成されます。

若々しく年を重ねていくためには、年齢と共に衰えやすい足裏から脚、体幹部の筋膜連鎖を整え、脚と背中と頚の繋がりを活性化していくことにより達成されます。

当初の「姿勢を良くする」という目的の、その先にある個々の願望を達成するためには、外的な見た目ではなく内的な感覚や使い方にフォーカスを当てる必要性が分かるはずです。
内的な感覚を整えた結果として外的な姿勢が整う、と表現することができるでしょう。

一方で、猫背という姿勢自体が昔からのコンプレックスであるため、という観点もあります。
骨格や筋膜など構造的に問題がある場合、まずはストラクチャーである構造へのアプローチをしっかりと行い、外的なアライメント整えることを目的として行います。
例えば猫背へのアプローチでは、まずは背中でなく胸や肋骨を開く必要があります。その後、必要な部位への構造的アプローチを行った後、立位や座位にて、適切な身体の使い方を再学習していくことにより、整ったアライメントが現れてくるでしょう。
見た目を整えることがその方の自信となり、はつらつさや活発さに繋がることが、結果としてあるその先の願望にあたるのでしょう。

このようにご紹介してしまうと、「特別なニーズがなければ、ロルフィング®を受けるに適さないのではないか?」と思われるのかもしれません。

そんなことはありません。
ロルフィング®はどんな方に受けていただいても、その時々にあった体と心の最適な統合を導けるものです。

上記でご紹介したような事例や、私が受けた時の様に物事の見方の変化に興味があるような方、ゼロからプラスへというのは何かを体感してみたい方、単純に面白そうだという探究心がおありの方。
どんな方でも、どんなニーズでも構いません。
一緒に、さらなる身体の可能性を探求してみましょう。
思いもよらなかったご自身の可能性に、きっと驚かれるはずです。