ロルフィングにおける空間:スペース

empty space
photo : White : license

呼吸とともに骨盤と胸郭の間の空間を意識してみましょう。
頭の後ろのスペースを意識して立ってみましょう。

空間やスペース。

ロルフィングで特に重要となる考え方の一つです。

なぜ、心地よい身体に出会うために必要なのか?

4つの概念でもご紹介したStructure : 構造、Coordination : 使い方、Perception : 認識の3つに大きく関わる部分であり、「心地よい身体にであう」ことを見出すたすめに、「空間:スペース感覚」がかかっていると言っても過言ではありません。

Structure :筋膜が形作る体の観点で考えてみるなら、短縮している身体各部位には適切な身体内部スペースが形成されていません。そして短縮している部位は、代償的に他の部位に負荷をかけることとなり、その影響は全身へと波及しています。

Coordination :盲点となっている感覚の再学習の観点で考えるなら、盲点となっている感覚の再学習を促す際のキューが、その部位の内外のスペース感覚の芽生えを促すことに他なりません。

習慣により失われてしまっていた感覚の芽生えを通して、その部位のスペース感覚を潰さないような伸びやかさを感じながら動けるように、身体の使い方を再構築していくのです。

Perception :身体への気づき方を高めることの観点で考えるなら、StructureやCoordinationで見た身体の内側をどのように認識するのか?と共に、「外的空間への身体の位置付け方」も重要になります。

姿勢とのかかわり

外的空間の中にどのように位置づけるのか?そして、身体の外側の認識がなぜ、ロルフィングの実践において重要な概念となるのでしょうか?

それは、空間認識こそが姿勢の形成の重要な要素となるからです。
よく、空間認識能力の高い人ほど身体能力が高いと言われるのもそのためです。

スマートフォンに夢中になっている人をイメージしてみてください。

彼らの空間認識は、目の前にある小さなディスプレイに全ての注目が注がれおり、とても狭く小さいものとなっています。
彼らがその瞬間存在している世界は、目の前の小さな空間でしかありません。

目の前の小さく狭い空間のみを認識している場合、呼吸は浅く身体は丸くなることが実感いただけると思います。

そして、身体の外側の空間をどのように認識しているのかは、皮膚感覚とダイレクトに関わることとなります。
身体のどの部位を中心に外部空間を認識するのかにおいて、その該当部位の皮膚は瞬時に活性化されることとなります。

この皮膚感覚を偏りなくバランスよく活性化しておくことが、身体を適切に位置付けるための鍵となるのです。

新たな意味を見出すとは

これらStructure、Coordination、Perceptionの観点より、捉えた「空間:スペース感覚」が結果として、Meaning :変化の先に新たな意味を見出すことに反映されることとなります。

例えば、自分の中にあるリソースを見出すことができ、自信を持てた。

例えば、人間としての器の大きさとは何なのかのきっかけが掴めた。

例えば、対人関係において、以前より余裕を持てるようになった。

など、例を挙げればきりがありません。

人は内部スペースの欠乏と外的空間認識の狭小により、心地よさとは対極にある、ストレスの掛かる状態に自らを押し込めてしまいます。

スペースの確保や空間との適切な距離感を体感できることが、Meaningで例をあげたような、器の大きさや余裕、他には他者を受け入れることのしなやかさや自分を肯定できるようなゆとりを持てる、などの新たな意味として見出されることとなります。

ロルフィングセッションを受けるにあたっての目的である「姿勢を良くする」「パフォーマンスの向上を目指す」などを達成していく過程において見出される空間:スペース感覚が、結果としてその先にある個々の内在していた願望をふと引き出すこととなるのです。

空間やスペースという概念は、10セッションにおけるプロセスを通して、心地よい身体と出会うために欠かせないコンセプトなのです。