ランニングと腰痛:ランナーならだれでも知っておきたい「脚以外」のこと

running

 

最近、トレイルランニングやウルトラマラソン人口が増えてきましたね。

当院でも先日、ウルトラマラソンへの挑戦を始められた方の腰痛治療をさせていただきました。

その際に感じた、ランニングの時に見過ごされがちな、ランナーならだれでも知っておきたい「脚以外」のことをご紹介します。

  1. 「脚以外」のこと、それは「あたま」の使い方
  2. 噛みしめることの悪影響
  3. 走る時に舌の位置を意識していますか?

 

知っておきたい「脚以外」のこと

いきなり結論からいきましょう。

それは、「あたま」の使い方です。

「あたま」と首の付け根の間にある筋肉には、体のバランスを調整するための受容体が豊富にあります。

姿勢の主な調整役の一つと考えていただくとわかりやすいかもしれません。

 

そして、頭にある腱膜(筋膜と同様の膜組織)は脊柱起立筋を介して、腰まで繋がる筋膜連鎖を形成しています。

頭皮が固くなっている、もしくはパソコン作業で頚(くび)が固くなっている人は、間違いなく腰の筋膜の動きも悪くなっています。

 

fascial chain head to lower back

 

頭の動きを悪くしてしまう原因

この「あたま」の使い方に関わる大きなポイントに「噛みしめ」があります。

「噛みしめる」ことにより、以下の4つの筋肉が緊張します。

 

chewing muscle

 

側頭筋咬筋は、外側から触ることができる筋肉であり、二つの筋肉同士は明確な筋膜連鎖を形成しています。

この2つの筋肉を固めてしまうと、全身への影響として股関節や膝や足首を固めることになってしまいます。

ランナーの方に多い、腸脛靭帯炎の原因も、側頭骨や咬筋のアンバランスから生じていることも珍しくないという訳です。

 

myofascial chain

 

外側翼突筋内側翼突筋は外側から触ることができない筋肉です。

目立たない2つの筋肉は実は身体のコアバランスの重要な役割を担っています

二つの翼突筋は横隔膜や腸腰筋や内転筋群との筋膜連鎖を形成しています。

そのため、骨盤や股関節の可動性にとても強い関係性があります。

ストライドが伸びないなどの悩みや股関節の痛みの原因にも、翼突筋の過緊張が関係してくることも少なくありません。

 

myofascial chain

 

「噛みしめ」の予防法

ランニングに限らず、どのスポーツにおいても過度の噛みしめはパフォーマンスの低下を招いてしまいます。

では、どのようにすれば、噛みしめを防止することができるのでしょうか?

そのヒントはバスケの神様、マイケル・ジョーダンにあります❗️

彼のピークパフォーマンスの瞬間の写真、彼の舌が出ていたのは有名な話です。

ポイントは「舌」の使い方!

この舌の使い方に注意を向けることにより、過度な噛みしめを予防できるのです。

 

michael jordan
Photo by Cliff – Michael Jordan, Slamdunk Contest, Chicago, IL – 1988 / CC BY 2.0

 

では、具体的な使い方をご紹介します。

この「舌」の使い方を行うことにより、4つの筋肉をリラックスさせることができます。

 

hard palate

 

加えて、舌を当てている硬口蓋(上顎骨)と骨盤底筋群は連動して働くという性質を持っています。

硬口蓋を適切に活性化することにより、連鎖している骨盤底筋群もスムーズに動くようにるという訳です。

 

pelvic floor chain

 

骨盤や股関節周りの筋肉のコーディネーション役である骨盤底筋群が緊張していると、

 

  • 体幹と脚との連動性が悪くなる
  • 股関節や膝に痛みがでる
  • ストライドの伸びが悪い

 

などの症状の原因となっている可能性もあるのです。

 

まとめ

今回は、「あたま」と全身がどのように連鎖し、連動しているのかをご紹介しました。

「あたま」から全身のコーディネーションへの連鎖があるため、「舌」の適切なポジショニングが如何に大切かがわかっていただけたかと思います。

次回は、実際のトレイルランニングを始めた方の腰痛施術の症例と、セルフケアに関してをお届けいたします。

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