ロルフィングセッション8:故きに気づいて新しきを知る −動きと気づき−

crawling baby
photo : Jameson Patrick : license

Nさんのセッション8を行いましたので、経過のご報告をしたいと思います。
スリーブからコアの7セッションを終え、当初気になっていた症状は改善し、ご本人からも心身ともに快適に日常生活を過ごせているという感想をいただきました。
セッション8~10の残りの3セッションは、インテグレーションと呼ばれるまとめのセッションになります。
ここからは、それぞれの方に沿ったセッションをオーダーメイドで組み立てていきます。
「何が制限になっているのか」というフィルターを通してみていたのがスリーブからコアの7セッションとすると、「何を伸ばしていけるのか、どうなっていきたいのか?」というフィルターを通してセッションを組み立てます。
端的にいうと、スリーブからコアの7セッションは制限や改善点に、インテグレーションの3セッションはより深いニーズに焦点を当てて行います。
まだ少しX脚で膝の過伸展傾向が残る脚のバランスを更に高めていくこと、Nさんからの解答と私の見解が一致しました。
セッションを始めるにあたり、まずは立位で体重が掛かった時に、足裏のどこで重心を支えているのかを確認します。
足裏の感覚を確認してもらうと、踵と小指側の側面の接地感を強く感じ、母指球側は感じづらいということでした。
足裏の感覚を確かめた後に、まずはデスクワークで負担が掛かる上半身のバランスを再度整え、次に足へのコンタクトを行いながら、膜や骨を介して、膝や股関節、骨盤底や腹膜も同時に調整します。
足首周辺にタッチしているのみでしたが、Nさんは股関節やお腹が動いている感じがするとおっしゃっていました。
そして、AMP(Active Movement Participation、施術に合わせて受け手の方にもゆっくり動いていただく)を用いたアプローチを行い、クラニオセイクラルワークにより、寝た状態でのStructureワークを終えました。

 

違和感への挑戦

寝た状態でのStructureワークを、重力下でのCoordination(身体の使い方)やPerception(現象の見え方)へと定着させます。
立位や座位の重力下でのワークを行う際の最も重要なポイントは、以下2点です。

1.慣れ親しんだ感覚への気付き
2.新しい感覚へのチャレンジ

再度、立位で足裏の接地感覚を感じてもらい(主観)、同時に今のアライメントをカメラで撮って確認(客観)します。
膝の過伸展の状態とニュートラルな状態の感覚の変化に焦点を当てます。
始めは当然のことながら、これまで親しんできた過伸展のポジションの方が心地よく感じ、ニュートラルなポジションで違和感を感じます。
ニュートラルなポジションにて、足裏感覚と大腿骨の感覚を明確にしてもらった後、2種類のロルフィングのMovement work を行いました。
新しい下肢の感覚を骨盤や頭と連鎖させ、脳へと定着させていくためです。
Movement workの最後には新しい感覚にも随分慣れてきたようですが、逆にX脚が強調されるような違和感が感じられるというフィードバックをいただきました。
新しい重心の置き所へのチャレンジは、脳に新鮮な刺激を加えることとなります。
始めは他のパターンが強調されることもあるかと思いますが、徐々に馴染んでくるでしょう。
新しい刺激がアライメントや感覚に落としこまれるまでは、不慣れな違和感を楽しんでもらうというスタンスで、生活に取り入れてもらえると良いと思います。

 

新しい感覚へのチャレンジ

Nさんとのまとめの3セッションは、Coordination(身体の使い方)やPerception(現象の見え方)などの身体感覚への気付きと新しい感覚へのチャレンジを中心に組み立てています。
日々の身体感覚の使い方を見直すことが、さらなる変化を求めていく際には掛かせません。
さらなる変化とはこれまで慣れ親しんだ感覚とは異なる新しい感覚にチャレンジすることです。

不慣れな感覚ですので、当初は違和感を感じます。
しかし、違和感は変化のためには必要なプロセスであり、そこから更に深いニーズを浮かび上がらせ、これまでのパターンから新しいカラーへ、より良い心身の使い方を獲得してもらうことがNさんのまとめの3セッションのテーマとなります。