ロルフィングセッション4:Core(コア)への起点 −骨盤底の活性化−

脚の内転筋部
photo : Muscles of the pelvis, buttocks and thigh : license

Nさんのセッション4を行いましたので、経過をご報告したいと思います。

セッションを始めるにあたり、セッション3(Sleeve)で整えた身体の状態を再確認しました。
セッション1の時に感じていた背中のコリ感や歩行時の突っ張りや違和感、顔の骨の固まった様な感覚は全て改善していました。
セッションが進むにつれ、腰だけで動いている感覚から全身を使って動けている感覚への変化があり、「身体をより大きく使って歩けるようになった」という言葉で集約して表現してくださいました。

 

ロルフィングにおけるCore

セッション3までがSleeveといわれる外側の繭を扱うならば、セッション4~7では内側(Core)を扱います。
Coreとは身体の軸に関わる部分を指し、身体のクセや無意識下での身体の使い方などが現れていることが多い部分でもあります。
その方の体質や特質が顕著に現れやすい部分になるので、改めて自分と向き合うタイミングになる方もいらっしゃいます。
今回のセッション4では特に身体の軸の形成に深く関わる脚の内側や骨盤底・骨盤腔などの内側のSpaceに対してのアプローチを行います。

 

下肢の筋膜連鎖

セッション4はセッション2に引き続き、下肢からのアプローチが中心となります。
脚では特に後脛骨筋(ふくらはぎの奥の筋肉)と内転筋群(太ももの内側の筋肉)に着目します。
後脛骨筋は足のバランスを調節する重要な筋肉の一つであり、下腿骨間膜といわれるふくらはぎの最も深い部分にある膜と密接に結合しています。
この後脛骨筋から下腿骨間膜をしっかりと緩めることが、筋膜連鎖を介して骨盤内を緩めることに繋がります。

そして、Nさんの場合は少しX脚気味になっているので、内転筋群へのアプローチは必須となります。
後脛骨筋周辺は良い状態でしたが、内転筋群に差し掛かると、軽く触れている程度の圧でさえとても強い痛みを感じる部分が散見されました。
以前から内転筋のマッサージを受けると強い痛みを感じていたとのことで、その痛みがX脚の原因の一つであることを伝えると納得されていました。

 

身体を下支えするハンモック-骨盤底-

コアのセッションの目的の一つに「身体の軸をしなやかに使えるようにすること」があります。そのためには骨盤底へのアプローチが欠かせません。
セッション4では、特に脚から骨盤底の筋膜連鎖を重要視しています。
骨盤底は横隔膜と共に呼吸による内圧の変化を調節し、内臓を支える一番下の重要な筋肉群になります。
また歩行時には身体を下支えするまさに縁の下の力持ちであり、セッション5でアプローチする腹腔や胸腔、背骨の前のSpaceとも密接な繋がりを形成しています。

他には内閉鎖筋(坐骨の内側の筋肉)や梨状筋(お尻の奥の筋肉)も骨盤底と強い関連性があるので、注意して動きを見ていきます。
Nさんの場合は、恥骨・坐骨下部の内転筋付着部に過敏に痛みを感じる部分がありました。
この部分はセッション5にも関わる部位なので、時間を掛けてしっかりと緩めました。

 

セッション4を終えて、Nさん自身、今回はこれまでの様な明確な感覚の変化をセッション直後に感じることはできませんでした。
セッション1~3までのSleeveのセッションでは、明確な変化をセッション直後に感じられることが多いのですが、Coreのセッションでは直後の変化を感じづらいことがよくあります。
それはCoreのセッションがその方のクセや無意識下での身体の使い方、考え方や物事の受け止め方などの特質と深く結びついている領域なため、変化の実感に時間を要する傾向があるからです。
またセッション4と5は、以前は一つのセッションであった経緯があり、セッション5までを終えて初めてセッション4からの領域の変化が身体に落とし込まれ認識できるようになるということもあります。

セッション4では、X脚への主要な原因へのアプローチと身体の軸を下支えする部分へのアプローチを行いました。
姿勢とは日頃の身体の使い方の積み重ねであり、身体の軸を無意識にどのように使っているかに深く関わっています。
施術者としてはCoreのセッションもとても上手く進められていますので、セッション5では身体の内側の心地よいまとまりを感じていただけるのではないかと思います。