ロルフィング セッション2:足(Foot)と脚(Leg)

赤ちゃんの足
photo : mis patitas : license

先日Nさんのセッション2を行いましたので、経過のご報告をしたいと思います。
セッション2を始める前に、セッション1以降の身体の感覚を伺ったところ、上顎の動きの軽さ、肩甲骨の内側のコリ感が楽になっている、という感覚を継続して感じられるようになったということでした。

 

前回セッションからの考察

上顎の動きの軽さ

前回のセッション1の最後に顔へのワークを行いました。顔はセッション7でしっかりと扱う部位ですが、Nさんは怪我の後の違和感を感じていらっしゃいましたので初回からアプローチしていきました。
顔面の骨の動きの悪さは、セッション1で焦点を当てた呼吸の動きの制限になり得ることもあるからです。
上顎骨を中心に、頬骨上顎縫合(頬骨と上顎骨の境目)と前頭上顎縫合(前頭骨と上顎骨の境目)の詰まりを取り除くアプローチが、良い感覚に繋がったようです。

肩甲骨の内側のコリ感

肩甲骨の内側のコリ感は、結果としてコリ感がその部位に表れているだけであり、原因は多岐に渡ります。
例を上げますと、慢性的な内臓の不調、交感神経の過亢進による横隔膜の可動性の低下、デスクワークなどによる不良姿勢、パソコンやスマートフォンの過剰使用による眼精疲労、などの原因により肩甲骨周辺の筋膜が硬くなることによって、コリ感を引き起こします。
Nさんの場合はデスクワーク時の姿勢の癖があるのか、肋骨9・10番の動きが非常に悪かったので、その部分の可動性を高めるように施術したことが、ダイレクトな効果となって現れたようです。

 

セッション2 足から全身へ

足の裏には無数の感覚受容器があります。目と耳から得た情報と足からの情報を脳で統合することによって、立ち歩き時の重力に対するバランス調整を行うことができます。

セッション2では、足を中心にした下半身へのアプローチがメインとなります。

足へのアプローチにより、無数の感覚受容器を介して脳の姿勢を調整する機能を高めることと、足からの筋膜の連鎖を整えることによって、足→膝→骨盤のアライメントの改善をはかります。
この2つの観点でのアプローチが姿勢や動きの改善につながります。

Nさん自身が以前から気になっているように、X脚気味になっていることが歩く時の違和感につながっているのは明白でした。
そこで、足首周り・足の指・足の裏~太ももや骨盤への筋膜の繋がり(筋膜連鎖)を介して下半身にアプローチしました。

さらに、施術者が筋膜へのアプローチを行っている最中、同時に受け手の方自身にもゆっくりと動いていただくこと(AMP=Active Movement Participation)により、効果的なセッションを行うことができます。
受動的に施術を受けているだけよりも、AMPに伴う微かな動きを実践してもらうことによって、筋膜を取り巻く受容器や神経系に効率良く働きかけることができるためです。

AMPで期待できる効果
筋膜を取り巻く受容器に対して効果的に働きかけることにより、より速やかな緊張緩和
動きの癖や制限への気付きの高まり
新しい動きの選択肢の理解とより楽な動きの学習

また、足の関節は様々な部位と筋膜連鎖や経絡連鎖で繋がっています。
※経絡とは、気血水*を全身に運ぶ通路

足からの筋膜連鎖に関しては、
足底筋膜~ハムストリング~仙骨~脊柱起立筋~後頭骨
足裏~骨盤底筋群~横隔膜
・外果(外くるぶし)と側頭骨

足からの経絡連鎖に関しては、
・外反母趾とホルモンバランスとの関連
・O脚と消化器系

などを考慮して、足から全身へと効果を広げていきます。

 

セッションの最後に確認した際には、“お腹に自然と力が入るようになったことを感じられるようになりました。今回骨盤より上はほとんど触っていないので、お腹周りの感覚が変わるのはとても不思議だし面白いですね” との感想を頂きました。

セッション2では足から全体を観ていきました。
Nさんの場合X脚気味の傾向であり、一見すると特に脚へのワークが必要なタイプに見えますが、全体を観た時には上半身への施術の際により大きな変化を感じていただけました。上半身(頭や腕)への施術により、筋膜連鎖を介した下肢(X脚)への働きかけが最も効果が出るタイプだと考えられます。

変化を効果として定着させるためには土台が必要です。
変化の土台としての下半身のワーク、如実な効果としての上半身のワーク、というバランスが、Nさんにとって最も効果的であるという印象を受けました。
次回のセッション3ではより大きく全身にアプローチしていきます。次回のセッションもまたとても楽しみなセッションとなることと思います。